1100人の前でプレゼン
人前で話すのが苦手だ。
結婚式のあいさつなどは、ずっと断り続けていた。
大勢の人を前にすると、極度に緊張してしまうのだ。
そんな自分が、1,000人以上の前でプレゼンをすることとなったのだ。
プレゼンすると決まってからが大変だった。
話し方のセミナーを受講してみたが、一朝一夕には話し方がうまくなる筈はない。
話の方が駄目なら、せめてプレゼン資料くらいは見栄えのするものを作ろう。
で、先週、1,100人の前でプレゼンをしてきた。
一世一代の大勝負だった訳だが、なんとか無難に乗り切ることができた。
話し方は全然駄目だったのだろうが、プレゼンのスライドだけは、色々な方からお褒めをいただいた。
数十人を前にしたプレゼンであれば、今までに何度か経験したことはある。
もちろん、毎回緊張しまくる。
一番ショックなのが、プレゼンを開始してから5分もしないうちに爆睡モードに入られる方が何人もいること。
当時作っていた資料は、まさに「パーポ死」のスライドだった。
3年くらい前だったか、ジョブズのキーノートをネットで初めて観た。
衝撃を受けた。
しかしその時は、自分とはまったく別次元の人なので、自分がそんなプレゼンを真似ることなど到底無理だと思っていた。
その後、またプレゼンをする機会が巡ってきた。
ジョブズのようなプレゼンを一度でいいからしてみたい!
当時たまたま買った「Mac People(2006/4号)」という雑誌に、「ジョブズのプレゼンに学べ!」という特集記事が載っていた。
その記事を参考にして、スライドを作成した。
また、ジョブズのプレゼンを何十回と繰り返し観て、スライドの細かい箇所まで徹底的に研究し、プレゼンに臨んだ。
その時のプレゼンが、意外にも評判がよかったのだ。
その時は小さな会議室でのプレゼンであったが、もちろんめっちゃ緊張した訳である。
しかし今回は、1,000人の前だ。
どうしよう、どうしよう、自分にそんなことができる訳ない...
とにかく、スライドだけは早めに作り始めた。
ジョブズのスライドは、シンプルでかっこいいのだが、やはりジョブズという人のカリスマ的な魅力が、プレゼンをより盛り上げる。
自分のような普通のおやじが、ジョブズのスライドを真似ても、平凡なプレゼンになってしまう。
ジョブズのプレゼンのシンプルさを活かしつつも、今回はもう少しインパクトのあるものにしよう。
そこで真似をしたのが、ガー・レイノルズ氏のプレゼンスライド。
ガー・レイノルズ氏のプレゼンを生で2回観たことがある。
シンプルで、情熱的で、そして何よりスライドが美しいのだ。
氏の著書「presentationzen」と氏のサイトを読み、彼の持論を研究した。
それらを参考に、PowerPointでスライドを作った。
また、プレゼン本番の2週間ほど前、日本IBMのたかをさんの「プレゼンテーション・スキルアップ・セミナー」を受講した。
このセミナーで紹介されたことは、プレゼンを行う上で本当に役にたった。
このセミナーを受けなかったら、もしかしてどうしようも無い状況になっていたかも知れない。
今回実践したTipsを、2~3紹介する。
【資料作成】
タイトルもしくは図のみのシンプルなスライドにし、詳細はスライドに文章で書くのではなく、自分の言葉で説明する。
箇条書き(Bullet Point)はなるべくやめる。
■ 安っぽいクリップアートは使うな
PowerPointについてくるチープなクリップアートを使うのは避け、次のサイトの写真を利用した。
- flickrのクリエイティブコモンズライセンスの写真
- iStockphoto
- Dreams Times
■ きれいなフォントを選べ
WindowsXPに標準でついてくるフォントはダサいので、今回はメイリオを使った。
■ Who Says Your Logo Should Be on Every Slide?
(ロゴを全てのスライドに入れろなんて誰が言ったんだい?)
会社の決まりでは、すべてのスライドにロゴとコピーライトの表示を入れることになっているが、当然無視。ロゴは最初と最後のスライドのみで、それ以外は削除しよう。
ロゴは不要なノイズでしかない。
【プレゼンの方法】
■ 「成功したらどうしよう」と考えろ
「失敗したらどうしよう」と考えると本当に失敗してしまう。「成功したらどうしよう」と考えるようにしよう。(IBMたかを氏のセミナーより)
これが、今回のプレゼン成功の一番の要因。
■ リモコンを使え
ビックカメラへプレゼンター(リモコン)を買いに行ったら
、12,000円もしたので、プレゼンターではなく、Wiiリモコン(3,800円)を購入。
Wiiリモコンでプレゼンを行った。
■ 演台から離れろ
今回のプレゼンでは、演台を使わなかった。
PCは、演台の上に置くのではなく、こんな感じで設置。
本当はジョブズみたいに舞台を歩き回りたかったが、そんな余裕はなかった。
■ 講演前は音楽を聴け
高橋尚子は、シドニーのマラソンでスタートする前、音楽を聴いて踊っていた。
ここ大一番の勝負の前は、音楽を聴くのがよいかも知れない。
自分も今回プレゼンの前に、高橋尚子がその時に聴いた曲を聴いて、プレゼンモードに突入した。
■ 大きく息を吸って止めろ
心臓の鼓動の速度は、自分でコントロールすることはできない。
しかし、呼吸はコントロールすることができる。
プレゼンを始める前に、大きく息を吸って止めろ。
落ち着くし、姿勢もよくなる。(IBMたかを氏のセミナーより)
■ アイスブレイク
最初の3分が肝心。
この3分間では、アイスブレイクを行え。たとえば軽めのトークを行ってみる。それにより、観客だけでなく自分自身の緊張も解きほぐすことができる。(IBMたかを氏のセミナーより)
今回、ちょっとユニークな会社紹介を行った。
■ 自分の言葉で説明する
頭が真っ白になった時のことを考えて、台本をポケットに入れておいたが、それを使うことはなかった。
言いたいことが言えなかったり、余分なことを言ってしまったり、失敗もあったが、自分のことばで説明できたのは、良かったと思う。
ジョブズのプレゼンとは程遠いが、自分としては大満足のプレゼンであった。
Comments
私もKojiさんのアドバイスで会社ロゴとCOPYLIGHTはタイトルページ以外はすべてカットしました。
しかも入稿した資料からまったく別のものに作り直し、主催者には連絡せず、いきなり当日に望む、でした。
いいプレゼンにするためですからこれくらいはね!
でもKojiさんの資料はすごいです。
コメントありがとう。
私も、当日のプレゼン資料を前日の夜中まで修正していたので、事前に提出した資料とはまったく別の資料となってしまいました。
くらくらしそうです。w
私はそんなに大勢の前でプレゼンをしたことはないですけど、Tipsとても参考になりました。(プレゼンを見ることはとても多いので)
私は詳細は全く分からないけれど、たくさん努力されたのが伝わってきました^^
午後からのプレゼンなのに、もうそんな状態でした。
今度、ペンギングッズをお持ちします。
とっても素晴しい資料で完成度の高さも文句のつけようが
ないですね。SNSにコメントしてもいいんですけど。。。
なんとなく。。。(w)
ジャンクフード・ブログはまだやってるのですか?
Mac Peopleに掲載されていた「bossa mac」のお陰だと感謝しております。
昔twitterでnobiさんにジョブズが飲んでいるミネラルウォーターの種類を
聞きましたが、プレゼン中は水を飲む余裕などは無かったです。
「リモコンはNOKIAの携帯電話」はnobiさんのブログで読んだ記憶がある
のですが、よろしければそのエントリーのURL教えてください。
思い出しました。
twitter のこのつぶやきを読み、そして翌日にこの記事を読んで、
「へぇー、そんなことが出来るんだ」
って思ったのでした。
検索したら Apple's Eye でもClickerのことを書かれていましたね。
ほかにもたくさんのヒントありがとうございます。
いつも素晴らしいプレゼンで感動しております。
特につかみのところは最高ですね。